12月に入って寒さが本格化しましたが、高騰し続ける電気代が怖くてコタツの電気をつけられずにいる秋元です…
今回は誰もが気になっている電気代について「いつまで値上がり続けるのか?」も含めてわかりやすく解説していきたいと思います。
電気料金の仕組みと移り変わり
高騰し続ける電気代に対し、岸田総理は「前例のない思い切った対策を講じる‼」と予告されていたことも記憶に新しいかと思いますが、そもそも電気代はどれだけ値上がりしているのか振り返ってみましょう。
出典:資源エネルギー庁「電気料金平均単価の推移」を基にSAPが作成
2022年度はまだ計測途中ですが、過去10年間で最も電気料金が高かった2014年度の25.5円を超える勢いで値上がりが続いています。電気料金の安かった2010年度と比較すると25%以上も電気代が上がることになります。
ですが、こうしてみると意外にも電気料金が下がっている年もあることに驚きます。体感的に下がっている気がしないのはなぜでしょうか…
電気料金は大きく分けて「基本料金」「電力量料金」「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」の3つで構成されています。
「基本料金」は毎月一定額ですが、「電力量料金」と「再エネ賦課金」は電気の使用量に応じて負担額が増える仕組みです。
「電力量料金」は原油の仕入れ価格などによって下がることもありますが、「再エネ賦課金」はなんと!ずっと値上がりが続いているのです!
出典:東京電力HP「再生可能エネルギー発電促進賦課金単価」を参考にSAPが作成
「再エネ賦課金」は、電力会社が太陽光発電事業者などから再生可能エネルギーを買い取る費用の一部を指しています。
太陽光発電に代表される再生可能エネルギーの電力は、効率よく発電できる火力発電と比較すると割高になってしまうので、買い取る電力会社の負担が大きくなってしまいます。再生可能エネルギーを普及させるためには割高でも買い取りを続ける必要があるので、消費者である国民に一部を負担してもらう法律「再エネ賦課金」を練りこんだのです。「再エネ賦課金」はFIT制度と同時にスタートしているので2012年から徴収されています。
ではなぜ「再エネ賦課金」の値上がりは続いているのでしょうか?
これは単純に太陽光発電所をはじめとする再生可能エネルギー施設が設置される数や、施設の容量がどんどん増えているからです。FITの認定を受けた再生可能エネルギー発電施設が増えれば増えるほど、割高な電気を買い取らなければならない電力会社の負担も増えるので「再エネ賦課金」も増えるということですね。
「再エネ賦課金をやめて直接電気代を下げればいい!」との経済対策案も飛び出し、発電事業者としてはヒヤヒヤしておりましたが、岸田総理が前例のない思い切った対策として発表されたのは「電気・ガス価格激変緩和対策事業」でした。
ご家庭の電気代にフォーカスすると、電気料金1kwhあたり7円を補助するというものになります。わかりやすく例えると一般的なご家庭の電気代を月10,000円程度だとすると、1,800円ほど値引きされることになり、2割程度の負担軽減になるそうです。
気になる電気代の補助期間は2023年1月使用分からはじまり、2023年9月使用分までとなっています。それ以降の期間についてはまだ何も発表されていませんので、その後がちょっと不安ですね、、、
ちなみに補助金は現金支給ではなく、初めから値引かれた額が請求される形で、値下げ分は電気料金の明細書にも記入される予定とのことです。
電気代のこれから
引用:平成25年度2050年再生可能エネルギー等分散型 エネルギー普及可能性検証検討報告書|環境省
実際の数値と違うのでご注意いただきのですが、平成25年度の環境省の試算では2030年の2.61円をピークに再エネ賦課金は下がる傾向になると予測されています。これはFIT制度、いわゆる再生可能エネルギーの固定買取期間が10~20年で終了するためこのような試算になっています。
実際は2022年の時点で3.45円なのでグラフの分析予想よりもかなり増額されていますし、2030年までは予想を上回るペースで再エネ賦課金は上がり続けるので、電気代はあと8年くらいは上がり続けると予想されます。
2030年以降に電気代が下がるかも?という淡い期待を抱きながら残り8年ほどはコタツの電気はOFFのまま頑張ろうと思います。(笑)
まとめ
しばらく電気代は上がり続けると予測がされていますが、私たちの生活に電気は欠かせないものであり、値上がりが続いたとしても上手に付き合っていくしかありません。
すぐにできる対策としてはこまめな節電をすること、契約している電気会社さんや料金プランを見直すことですが、高騰する電気代を心配しないで暮らしていくには初期費用をかけても太陽光×蓄電池で自家消費型発電設備を導入するしかないのかもしれません。
そんな中、ついに東京都では2025年の4月から新築住宅に太陽光パネルを設置することが義務化されました。
メンテナンスフリーといわれて「パネル洗浄」のことは一切話題にも出なかった日本の太陽光発電の黎明期。10年経った今では、パネルが汚れることによって発電量が落ちることは常識になり、定期的にパネル清掃することも当たり前の時代になりました。
個人宅で太陽光発電パネルの設置を検討される場合は、パネル洗浄やパネル交換など太陽光発電パネルをメンテナンスしやすいように設置されることをオススメいたします。
ちなみにSAPでは個人宅の屋根上に設置されたソーラーパネルの洗浄は基本的に承っておりませんでしたが、今後の需要を見越して個人宅向けのパネル洗浄サービスを検討中です。
今後もSAPのパネル洗浄にご期待ください!
【お問い合わせはこちら】