太陽光発電と相性がいい!?「蓄電池」について学ぼう!

家庭用、産業用を問わず蓄電池の需要が世界中で増え続けています。
この記事では太陽光発電に関係する蓄電池についてスポットをあて、そのメリット・デメリットについてもわかりやすく解説しておりますので、是非最後までご覧ください。

 

蓄電池が注目される背景

カーボンニュートラルの実現に向けて再生可能エネルギーの普及が進んでいます。その中でも太陽光発電は「PPA」の普及や新築の戸建て住宅に設置が義務化されるなど、
資源の乏しい日本ではさらなる発展が期待されるエネルギーですが、その発電量は常にお天気次第で、夜間には発電できないという大きなデメリットを抱えています。
自家消費タイプの太陽光発電では天気の良い時は発電された電気を使い、余ったら売電することも可能です。しかし、天気の悪い時や夜間は十分な発電量を得られないので、結局電力会社から電気を購入しなければなりません。
売電目的の産業用太陽光発電に至っては天気が良くて発電していても「出力制御」の対象となれば発電を止めざるを得ないのです。2050年のカーボンニュートラルに向けて再生可能エネルギーの普及が叫ばれているにも関わらず、そのクリーンな電力を供給することができないという矛盾が生じているのです。
経済産業省資源エネルギー庁は、このような矛盾が再生可能エネルギー普及の足枷となると判断し、新たな「再エネ出力制御対策パッケージ」を取りまとめました。その具体的措置の1つとして蓄電池導入の支援が挙げられています。以前から太陽光発電と蓄電池の組み合わせは注目されていましたが、再び注目されるようになったのは政府の後押しが背景にあります。

 

蓄電池のメリット・デメリット

以前から節電効果が高く、多くのメリットが得られる太陽光発電と蓄電池の組合せですが、
もちろんデメリットも存在します。そのメリット・デメリットを下記にまとめました。

 

太陽光発電で昼間に発電した電気を蓄電池に貯めておけるので、発電していない夜間でも電気代をかけずに電気を使用することができます。深夜電力が安いプランを選んでいる人は深夜に蓄電池を充電して、電気代が高い時間帯は貯めておいた電気を使用することで高い節電効果を得ることができます。

 

災害、電気系統のトラブルなどで突然の停電に見舞われても蓄電池があればその電気を用いて急場を凌ぐことが可能となります。特に冬場等であれば命に関わる状況となることもあり得ますので、有効な電力供給手段となります。

 

蓄電池は前述したように需要の少ない夜間電力を使用して充電しておくことで時間帯別の電力需要量を平準化させることが可能になります。これは電力のピークシフト(下図を参照)と呼ばれ、需給のバランスを整え、出力制御の発生を抑え安定的な電力供給を実現することができます。昨今発生している電力使用量がピークの時間帯における節電必要性の脱却につながる社会全体のエネルギー問題の解決にも繋がる重要な方法です。

 

太陽光発電と蓄電池を併用して無駄なく再生可能エネルギーを使用することで石化エネルギーを減少させ、脱炭素に貢献することが可能です。また、現在開発されている蓄電池についてはカドミウム、鉛、水銀等の有害な物質を使用しないように環境に対する負荷も抑えるように研究が進められています。

 

以前に比べ蓄電池の価格は下がっています。それでも導入時には高額な初期費用がかかることに変わりはありません。国や自治体の補助金を上手に利用して導入コストを抑え、導入後は電気料金を削減しながら設置した時の費用が何年で回収できるか慎重に判断する必要があります。メーカーの保証を外れるようなメンテナンス費用などもあらかじめ計算に入れておくといいでしょう。

 

蓄電池は充電と放電を繰り返す(サイクル)ことで電力使用されます。そしてこのサイクル数は蓄電池ごとに限度があり、いずれ寿命がきて廃棄またはリサイクルされることになるので処分費用が必要になります。家庭用の蓄電池であれば設置された環境や使用頻度によりますが大体15〜20年程度が寿命とされています。そのタイミングで処分して新たな蓄電池を導入しても採算が合うのか事前に確認しましょう。

 

蓄電池は以前に比べて小型化が進んでいますが、設置する場所は高温にならず、湿気が少ない場所を確保する必要性があります。このようなスペースが十分に確保できない場合は蓄電池の劣化を早め、故障につながる可能性も出てしまいます。事前に蓄電池のサイズをしっかり把握して設置するスペースが適切かどうか確認しておきましょう。

 

蓄電池はそれぞれ容量が決まっています。蓄電した電気を用途に沿ったプランニングを行ったうえで選定する必要があります。大きい蓄電池であれば容量は大きいものの、発電設備が見合ったものでなければ容量が余ってしまい電気を有効活用することができません。また、蓄電池には定格容量(発電設備から蓄えられる電力量)と実行容量(実際に使用できる電力量)が存在し、実行容量をもとに導入を検討しなければなりません。
加えて蓄電池は経年劣化で容量が年々少なくなってしまいます。10年近く使用していると容量が3割程度低下する場合もあるので、ある程度の劣化ははじめから覚悟しておかなければなりません。

 

 

蓄電池の種類

蓄電池と一言で言っても下図のように様々な種類があります。

主に自動車用のバッテリーなどに利用される鉛電池、家庭用の蓄電池から携帯電話、PCなど幅広く使用されているリチウムイオン電池はよく見聞きすることもありますが「NAS電池」「レドックスフロー電池」のように聞き慣れない蓄電池もあります。これらは系統用蓄電池として使用され大規模な電力を貯蔵することが可能な蓄電池です。
2022年の電気事業改正により系統用蓄電池の位置づけが明確化され、1万kW以上の系統用蓄電池から蓄放電する事業を発電事業と位置づけられています。また系統に直接接続されているため電力システム全体の需給バランス維持に対応できることが大きな意義となっています。
具体的なメリットは発電量を調整することができない太陽光発電などの再生可能エネルギーにおいて発揮します。電力使用量の少ない時間帯に発電した電力は過剰供給となるため出力制御の対象となってしまう地域もありましたが、そのような時間帯でも発電した電力を蓄電池に貯め、電力使用量の増加する時間帯に放電することで安定的な電力供給が可能となります。政府の後押しもあり今後導入が増えていくと考えられています。

 

まとめ

元々はFITによる売電を中心に考えられていた太陽光発電の電力が、昨今の電気料金の高騰が影響し、卒FIT後に新たに蓄電池を導入することを検討している方も増えていくと予想されています。蓄電池自体のコストも徐々に下がってきていることから、自家消費により電気料金を下げるという考え方も浸透しつつあり、現在はすでに蓄電設備の普及期に入っているのかもしれません。
また、大型発電設備に連系している系統用蓄電池の普及も進めば、電力の需給バランスが整い、再生可能エネルギーが占める割合がますます伸びていくと期待されています。
SAPはこの蓄電池という受け皿をいっぱいにするために、日本全国の太陽光パネルの汚れをしっかり落とし、太陽光エネルギーを最大化させることで脱炭素社会の実現に取り組んでいます。

 

 

 

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