普段の生活でもカラスは害鳥として知られていますが、太陽光発電所にとっても厄介な存在です。主な被害は太陽光パネルの割れや糞尿汚れです。これらは発電量を低下させるだけでなく、太陽光パネルの破損から漏電などの二次災害にも繋がる可能性があります。今回のブログでは太陽光発電所のオーナーを悩ませるカラスによる被害内容と、被害を防ぐための対策についてまとめております。
フンによる被害
メンテナンスフリーとされている太陽光パネルですが、土埃や花粉による軽度な汚れであっても発電に影響を及ぼすので固着する前に早めに洗浄することが望ましいですが、鳥のフンはそれ以上に早めに除去する必要があります。
カラスに限らず鳥のフンは白いイメージがあると思いますが、その白い成分は人間でいうとオシッコにあたり、尿酸によるものです。尿酸は強い酸性のため、短時間放置しただけでもソーラーパネルのコーティングへダメージを与えてしまいます。
気温が低いこの時期でもソーラーパネルの表面温度は40℃前後まで高くなります。加えて空気が乾燥していると鳥のフンは固着した汚れとなりやすく、雨水では流されずにパネル上にずっと残ってしまいます。パネル上に小さな糞があったとしても発電に大きな影響はありませんが、放置してしまうとホットスポットの原因となり、場合によっては火災に繋がる可能性があります。(ホットスポットについての記事はこちら)
付着してから短期間であれば個人で落とすことも可能ですが、固着していた期間が長いと綺麗に落としきることが難しくなります。野立てタイプの発電所であれば雨が降っているときに柄の長いモップなどで除去することも可能ですが、雨の日はパネルの割れなどによって漏電している可能性もありますので危険です。屋根上に設置された太陽光パネルの場合は高所作業となるため、転落事故などの重大なトラブルに発展しかねませんので個人でパネル洗浄を行うことは絶対にやめましょう。太陽光パネルの清掃は実績のある業者に依頼することをオススメします。
石落としによる被害
太陽光パネルが割れる原因としてホットスポットによる発電不良や、強風による飛来物の衝突などがありますが、最も多いのはカラスによる石落としだとされています。私たちSAPはパネル洗浄を行う時に1枚ずつパネルの汚れを確認しますので、必然的に全パネルの破損状況を確認することになります。破損しているパネルを確認すると、硬い物をぶつけたような跡があり、付近に小石や金属片、ゴルフボールなどの硬い物が落ちていることがあります。なぜ、カラスはこのようなものを落とすのでしょうか?
太陽光パネルの洗浄後に綺麗になったパネルをトンボが水面と間違えて卵を産み落とす光景はよく目にしていました。カラスも同様に何かと間違えて石を落としているのかと思っていましたが、カラスは太陽光パネルに限らず、道路や車などにも石を落としていることから、石落としは単なる「カラスの遊び」と結論づけられているようです。海や湖が近い太陽光発電所ではパネルの上に甲殻類の殻や魚の骨などが置いてあり驚いたこともあります。
賢いカラスが遊びとしてはじめた石落としを模倣する習性をもつ他のカラスが真似て大きな被害に繋がるようです。私たちがパネル洗浄している太陽光発電所の中には年間100枚以上のパネルがカラスの石落としによって破損している発電所もあります。
カラスに有効な対策は?
太陽光発電所において有効とされる対策は次の4つがあります。
カラスの視力は人間の5倍あるとされており、特に強い光で乱反射するものは苦手なようです。よく見かけるCDを糸で吊るしている対策は太陽の光を乱反射させカラスが嫌がるように考えられたものです。
また、カラスは警戒心が強く大きな音やカラスが襲われている音なども有効とされています。しかし、カラスは非常に賢く、同じ場所から音が鳴っていると偽物だと気付いてしまいます。音に無警戒なカラスを見た他のカラスも安心してしまい、音による対策の効果は弱まってしまいます。音による対策をする場合は日によって発生源を変える必要があります。
メガソーラーなど敷地が広い場合は音源の位置から遠くなるにつれて効果が弱まってしまうため、設置箇所を増やす必要もあります。
警戒心と視力の良さからカラスの天敵である鷹や鳶といった猛禽類の模型も効果が確認されています。カラスがこの場所は危険だと感じるようにすると近寄らなくなるようです。しかし、これもずっと同じ位置に置いたままで模型だと気付かれてしまうと効果がなくなってしまいます。
畑などでも用いられるテグス(釣り糸)を設置するのも効果があります。特に黒いテグスはカラスからは見えにくく、羽に当たると驚いて近寄らなくなるようです。ですが、大きな発電所にテグスを設置してまわるのは非常に大変です。パネル洗浄などのメンテナンスの妨げになる場合もあるため、テグスによる対策は設置する前にメンテナンス業者と打合せをした上で慎重に行いましょう。
まとめ
今回ご紹介しました対策はどれも長期的に有効な対策とは言えませんが、うまく対策を組み合わせることでカラスによる被害を最小限に留めることはできるのではないでしょうか? ですが、対策方法によってはパネル洗浄などメンテナンスの妨げとなってしまい余計なコストが発生してしまうかもしれません。発電所の主任技術者さんやメンテナンス担当者さんとしっかり相談した上で対策を取るようにしましょう。
太陽光発電所のメンテナンス(パネル洗浄、除草、伐採作業、パネル交換)を全国対応しているSAPにはカラス対策のご相談も多数寄せられますが、弊社のサービスにはございませんのでこちらのブログが少しでも皆さまのご参考になれば幸いです。
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