【オンサイトEL測定】原因不明の発電量低下に悩んでいませんか?

20度を超える暑い日が続き、半袖でも汗ばむ時もあり、土日に急いで衣替えをしました。その途端に寒くなり、昨晩はせっかくしまった毛布をまた引っ張り出そうかと布団でモヤモヤ悩みましたが…。私のずぼらさが勝ち、寒い夜を過ごしました(笑)
さて今回は、最近注目されているドローンを使用した『オンサイトEL測定』についてブログを書いてみましたので、お付き合いください。

 

 

オンサイトEL測定とは?

まずEL測定のELとはElectro Luminescenceの略で、太陽電池の発光のことをいいます。太陽電池に電圧を加えても、不具合箇所は発光しないというその特性を用いて、不具合箇所や不具合の原因を探ります。今まで太陽光パネルの製造工場で出荷前に暗室内で精密検査として使われていた手法を、すでにパネルが設置された現地でも行えるようにしたのです。それが『オンサイト』=現地まで直接出向く、でEL測定ですね。

 

 

 

原因不明の発電量低下について

除草やパネル汚れの対策はしっかりしたのに発電量が回復しない場合は、太陽光パネルのセルが割れていたり、パネル内部が断線、接続不良を起こしていたり、PID現象などが疑われます。PID(Potential Induced Degradation)現象は高温多湿の環境で太陽光パネルに高い電圧がかかるとガラス部分からナトリウムイオンが放出されパネルが劣化して大幅に発電量が落ちてしまう現象のことです。ちょっと難しくなってきましたね(;’∀’)
日本よりも10年ほど早くメガソーラーの建設ラッシュが始まったヨーロッパにおいて、ドイツの研究機関が行ったPID現象に関する調査の結果、主要な太陽電池モジュールメーカー13社のうち、9社もの製品にこのPID現象の発生が認められたそうです。PID現象が発生した太陽電池では、出力の低下が平均で56%、最大で90%というすごい数字が出ています。すでに多くのパネルメーカーがPID対策に取り組んでおり、対策済みの商材も出ておりますが、日本はヨーロッパよりも高温多湿なので心配ですよね…
今までの代表的な目視点検、サーモカメラ、IV測定では、この「PID現象」や「セルの割れ」をはっきり見分けることはできませんでしたがEL測定はこの2つの判別も可能なのです!

 

 

 

オンサイトEL測定の方法

ではどうやって測定していくのか?ですよね。まずは「簡易EL測定」の実施がお勧めです。簡易EL測定は、適当に選んだストリングに微弱な電流を流し、地上からEL測定用カメラで撮影します。その結果をお客様と一緒に確認し、全体検査した方が良いと判断されましたら…いよいよドローンが空を飛びます!
オンサイトEL測定のドローンは、なんと夜間に飛ばします!もともと暗室で行われていた測定なので、暗くないと光を当ててもわからないんです。それにしても人気のない太陽光発電所内での夜間作業は結構怖いですよね…

 

 

余談ですが、前々からドローンに興味があった私はドローンの操縦ライセンスだけは何年か前に取得しておりました。広大な敷地の現地調査は歩いて回るだけでも大変なので、『ドローンを飛ばして現地調査できないかなー?』という夢をみたのがきっかけです(笑)ちなみに近い将来ドローンは国家資格になるそうです。

詳しくはこちら:https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html

その時に、もともと操縦ライセンスを持っていると免許を取る時に優遇されるか、上手くいけばそのまま免許保持者になれるそうです。後者に期待です!(笑)

さて本題に戻りまして。オンサイトEL測定のメリットをまとめてみます。

 

 

オンサイトEL測定のメリット

① 設置したまま検査が可能!

何といっても一番は、太陽光パネルを設置したまま精度の高い検査を実施できることです。発電を止めることなく短時間で多くのパネルを正確に検査できるのはEL測定の大きな魅力です。

② 精度の高い測定が可能!

今までの代表的な目視点検、サーモカメラ、IV測定では見つけられなかったセルの割れ、PID現象をしっかり判別することが可能になりました。

③ セカンダリーマーケットで有利!

太陽光発電所を再販売するとき、売主は不具合のあったソーラーパネルを把握・修復して効果的な維持管理を実施していることをアピールできますし、買主にとっても事業計画の判断材料として有効になります。何より太陽光発電所の健全性が評価できるため適切な条件での売買が可能になるので、売る方も買う方も気持ちよく取引することができますね。

詳しくはこちら:https://sap-solar.jp/megasolar/2021/03/17/

 

 

 

まとめ

太陽光先進国では新しく建設された太陽光発電所を引き渡すときにEL検査が絶対条件になっているところもあるそうです。今後もますますオンサイトEL測定の需要は大きくなっていく予感がしますね!
パネルを洗浄しても発電量が回復しない場合は、一度検討されてみてはいかがでしょうか?「オンサイトEL測定」もSAPまでお気軽にご相談ください!それではそろそろドローンします(笑)

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