あけましておめでとうございます‼
昨年は11月の上旬頃まで気温が高く、東京都心では100年ぶりに最高気温を更新し、各地で夏日となりましたね。気象庁の冬の長期予報では暖冬が予想されていて平年よりも暖かい冬になるそうです。しかし、意外にも暖冬だと短期的な大雪に繋がる可能性もあるそうです。そこで今回はソーラーパネルに雪がどのような影響を与えるか一緒に学んでいきましょう!
ソーラーパネルに雪が積もると発電しない
ソーラーパネルに雪が積もると、太陽の光が遮られ発電することはできません。その悩みの種となる雪を積もらせないようにしたいところですが、ソーラーパネルの表面は強化ガラスで作られているのでパネルに積もった雪が滑りやすい構造になっています。また、ソーラーパネルはどこか一部でも太陽光が当たれば発電します。その一部分と雪が積もって発電することができない部分との境界では発電の抵抗が生まれ熱を帯びます。この熱で溶けた雪が自重で落ちてくれる場合もありますが、原理はホットスポットと同じなのであまり良いことではありません。
<ホットスポットについてはこちらの記事をご参照ください>
このようにソーラーパネルから雪が自然に落ちてくれるといいのですが、一度だけ積もった雪でも寒い日が続いてしまうと長期間溶けずに太陽光発電がずっと機能しないままになってしまいます。ただでさえ冬は日照時間が短いのにソーラーパネルの上に雪が積もったままだと気が気ではありませんよね?ですが、パネルの上に積もった雪は発電を止めてしまうだけではないのです!
ソーラーパネルに積もった雪の重みでの損傷
ソーラーパネルへたくさんの雪が積もってしまうと、落雪被害のリスクだけでなくソーラーパネル自体や架台に影響が出る場合も考えられます。一般的なソーラーパネルの耐荷重は約5,400Paといわれており、約2.5mの積雪に相当します。パネルの設置角度にもよりますが、かなりの大雪が降るような地域でない限り、それだけの雪がソーラーパネルの上に積もることはないと思います。
ですが、「雪国」 と言われるような地域は全く違います。
このような地域にある野立てタイプの太陽光発電所の場合、積もった雪がソーラーパネルの前方へと落ちなくなる現象が起こります。降り続く雪は同じようにパネルの前方にどんどん落ちていくのですが、地面に落ちた雪がパネルの高さまで積みあがってしまい雪が落ちなくなってしまうのです。そうすると雪の重さで目には見えないヒビ(マイクロクラック)がパネルに入ってしまったり、架台が歪んでしまったり、倒壊してしまう恐れも出てきてしまいます。このような状況では早急に地面に積もった雪を除雪する必要があります。
ソーラーパネルからの落雪による被害
ソーラーパネルを住宅に設置した場合は、落雪による事故に気をつける必要があります。
少量の雪が落ちるだけなら問題はありませんが、大量の雪がソーラーパネルの上から落ちてくると、思わぬ事故につながることもあります。よく報告されている例としては 「エアコンの室外機が潰されていた」 「隣の家の車を傷つけてしまった」 などがあります。
タイミング悪く人が軒下に人がいた場合は怪我や死亡事故に繋がる場合もあります。落雪による事故のリスクを抑えるには、落雪防止金具の設置や軒下に物を置かないようにして家族内でも屋根に雪がある場合は軒下に近づかないように普段から注意喚起するようにしましょう。
ソーラーパネルの雪下ろしは必要?
ソーラーパネルに雪が積もると発電量が下がり、パネルや架台への被害を考えると雪下ろしをした方が良いと考えてしまうかもしれませんが、雪下ろしは大変危険ですので個人では絶対にやめましょう。雪下ろしを請け負ってくれる業者へ依頼したとしても、雪下ろしの際にソーラーパネルの上に乗ったり、雪下ろしの道具がパネル表面のガラスを破損させてしまったりする可能性もあります。ガラスが破損してしまうと、パネル内に水や異物が入ってしまい火災につながる危険性もあります。破損してしまった場合の交換費用や雪下ろし自体の危険性を考えると、ソーラーパネルに積もってしまった雪は溶けるまで待つことをお勧めします。
まとめ
ソーラーパネルに雪が積もると発電量が下がるので、自分で雪下ろしをしたくなると思いますが、ソーラーパネルを壊してしまったり、転落事故に繋がってしまうことも考えられます。余程の雪でない限りは雪下ろしをしないで、滑り落ちてくる雪に注意して自然に溶けて落ちるのを待った方が良さそうですね。万が一想定以上の大雪で雪下ろしが必要となった場合は、自分で対応しようと考えず専門業者に相談してみましょう!
ちなみにSAPでは産業用発電所の除雪作業は行っておりますが、「雪下ろし」 は行っておりませんのであしからず。
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