寒い毎日が続きますが、皆様お元気でしょうか?
今年は1897(明治30)年以来、124年ぶりに節分が2月2日だったそうです。全く気付かず、恵方巻を食べそこなってしまった秋元です。
さて今回は太陽光パネルを洗浄するときに「なぜ水道水がダメなのか?」を考えていきたいと思います。
結論からお伝えしますと「パネルが白くなってしまうからです」!
わかりやすいところでは家のキッチンの蛇口やシンク、お風呂の壁や鏡などが何年か経ってくると白っぽくなってきますよね?
「汚す気もないのに、、、」
「綺麗な水道水使っているだけなのに、、、」
何故…。
▲ 恥ずかしながらSAP本部の洗面所もたった2年でこの通りです(笑;)
気になるからスポンジでこすってみても、ちょっとやそっとじゃ取れない…
頑固な水垢!
あぁ、今度の大掃除の時でいいや!と投げ出す方も多いのではないでしょうか?
こまめに水分を取り除くことが効果的らしいですが、そんなマメことはなかなかできませんよね…太陽光の現場ではなおさらです。
この頑固な水垢の正体は「水道水に含まれるミネラル成分」が原因です。
水道水にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれており、これが蒸発すると炭酸カルシウムやケイ酸マグネシウムとなって白く膜が張ったような水垢を作ってしまうのです。こうなってからでは、私たちも手に負えません(+_+)
見た目にはどちらも同じような白っぽい汚れですが、炭酸カルシウム汚れはクエン酸などで落とすことが可能です。(太陽光の現場ではクエン酸は錆の原因となるので使えません)
ケイ酸マグネシウム・ケイ酸カルシウムなどのケイ素系の汚れはシリカスケールとも呼ばれ、太陽光パネルに使用されているガラスとこれらのミネラル分が同質化して、もはや汚れと呼べるレベルではなくなり、完全にお手上げになります(/・ω・)/
どうしても落としたい場合は非常に毒性が強いフッ化水素酸を使用して落とすか、研磨して落とすしか方法はありません。もちろんそんなことはできませんよね(笑)
日本はとても水に恵まれた国です。そこにある蛇口をひねればすぐに水が出る。更に蛇口から出る水を飲むことができるのは、世界でも限られた国だけだそうです。国連のレポートによると安全な飲み水を確保できない人々は1990年には世界平均で24パーセントもの割合でしたが、今では約9パーセントにまで減りました。
私が所属しております一般社団法人流山青年会議所ではSDGsを念頭に置いた「SMILE by WATER(スマイル・バイ・ウォーター)」事業に取り組んでおります。簡単に説明すると、アジア各国に井戸を掘り、子供たちに安全な水を提供する活動です。世界には安全な水へのアクセスが難しいところもまだまだたくさんありますが、長期的には大きく改善しているようです。
SMILE by WATER PR MOVIE
日本では(太陽光パネルの洗浄にも使用されるほど)身近な水ですが、世界にはその水を求めて危険な道を何キロも歩く人たちもいるのです。そんな人たちのことを思うと水に感謝しつつ、節水を心がけなければ!と思うと同時に、1日でも早く世界中の人々に安全な水が行き届くことを願うばかりです。
ちなみに井戸水は不純物が多くてSAPで使っている純水器のフィルターがすぐにダメになってしまうのでパネル洗浄には向きませんのであしからず。