先月、関東にある某有名企業様の工場屋根上に設置してある太陽光パネルを洗浄させていただきました。こちらのお客様は毎年この時期にご発注いただくリピーター様です(^^) こちらのお客様も「パネル清掃は毎年4月か5月が良い」とご希望いただいておりますが、今回のブログはこの時期に太陽光パネル洗浄が人気な理由について掘り下げ、「一体いつ洗浄することがベストなのか?」を探っていきたいと思います。
この時期にパネル清掃をされる理由として、下記2つの理由をよく聞きます。
① 発電量があがる直前に洗浄したい
② 黄砂や花粉のピークが終わってから洗浄したい
では本当にこの時期に洗浄した方がいいのでしょうか? 今回は「日照時間」「黄砂」「花粉」の3つの要素から調べてみましたのでお付き合いくださいませ。
日照時間によるタイミング
発電量は日照時間によって大きく変わります。そこで地域別で月単位の日照時間を調べてみました。場所はSAP本部がある千葉県と北は北海道、南は沖縄県の3県です。調べるのが面倒だったから3つに絞ったわけではありません(笑) 見やすくするために!です(笑) 他県の方すみません…
まず、千葉県に関しては意外にも12~1月にかけて日照時間が伸びていますね。寒い時期なので太陽のイメージがありませんでしたが、ここだけで考えると12月くらいに洗浄するのもアリ?な気がします。
次に、太陽光発電所の多い北海道は年間を通して安定していますが、雪の影響を受ける冬は大きくダウンしていることがわかります。北海道では雪下ろしのタイミングで汚れも一緒に落ちるとか、落ちないとか(笑)
反対に沖縄は太陽サンサンで日照時間が多いのかと思いきや、日照時間の波が激しく、夏場以外は期待できませんね。太陽光発電所が少ないのも納得出来ました。ちなみに都道府県別の日照時間では第一位が☆埼玉県☆「おめでとうございます!」次いで群馬・山梨と続きます。やはり関東地方は太陽光発電に適しているのかもしれませんね。残念ながら日照時間の最下位は…秋田県という結果でした。もち肌の秋田美人が多いのは、日焼けの心配が少ないからかな?と勝手に妄想してみました(笑)
地域によってバラつきはありますが、梅雨の時期に発電量が低下して、夏場の暑さでパネル表面温度が高温になり発電効率が悪化すること(20%もエネルギー変換ロスにつながるケースもある)を考えると、この時期に洗浄しないとダメ!ということはないように思います。
黄砂の影響ってあるの?
黄砂と聞くと工藤静香を思い出してしまうのは私だけでしょうか?(笑)黄砂は中央アジアの砂漠から巻き上げられて、偏西風に乗り日本にやってきます。そのまま日本を越えて北アメリカまで届くこともあるそうです!
そんな恐るべき黄砂のピークは3月~5月です。黄砂は以前、春霞(はるがすみ)や朧月(おぼろづき)の原因の一つであり、春の風物詩だともてはやされたようですが、今や太陽光発電所をお持ちの皆様をはじめ、黄砂を歓迎する人は少ないでしょう。黄砂で得をするのは洗車屋さんだけだと言われています(笑)
関東にいる私でも黄砂は迷惑だと思っていたのですが、調べてみると黄砂が主に被害を及ぼす地域は九州~関西、次いで北陸~日本海側の東北地方、北海道だそうです。関東は黄砂の影響が少ない地域だったのか!とチョットびっくりです。ちなみに沖縄もほとんど飛来しないようです。
今までのデータでだけ考えると関東・沖縄は黄砂の影響では洗浄のタイミングを考えなくて良さそうですが、黄砂の被害を受ける地域は黄砂が落ち着く5月以降に洗浄すると効率的かもしれませんね。
花粉の影響ってあるの?
花粉といっても色々な種類がありますので、今回は最も影響が強そうなスギ・ヒノキ花粉を中心に考えてみました。北海道や沖縄は花粉の飛散量が少なく、花粉症に悩む人も少ないようです。といいますか、スギやヒノキ自体が少ないそうなので当然の結果です(笑)代わりにイネ科など他の花粉は飛ぶそうです。その他の地域は2月から5月にかけてスギ・ヒノキ花粉のピークですね。
▲粘着成分に土埃が付着した太陽光パネル
「花粉なんて風で飛んでしまうから気にしないで大丈夫」なんて思っていませんか?
実は花粉に含まれる「ペクチン」という成分がベトベトしていてパネルにくっついてしまうのです。ジャムに粘り気を出すために添加するくらいの成分ですからね…。花粉は水に触れると細胞膜が破られ大量のペクチンが放出されます。花粉飛散後に雨が降ったらベトベト成分のペクチンが固着してソーラーパネルのコーティングにダメージを与えるだけではなく、大量のペクチンが土埃をしっかりキャッチしてパネル表面をドンドン汚して発電量を落としてしまうのです。それに加えて新緑の季節と呼ばれる3~6月にかけては、樹木からたくさんの樹液がシャワーのように飛散します。樹木に近いソーラーパネルが汚れているのはこれが原因です。
まとめ
日照時間、黄砂、花粉の3つの条件からソーラーパネル洗浄に最適な時期を考えると、花粉や樹液が落ち着いたタイミングで洗浄することがベストではないかと考えますが、太陽光パネルを花粉が落ち着くシーズンまで汚れたまま放置して、晴天が続く時期を逃してしまうと大きな損失に繋がってしまいます。
定期的にパネル清掃されるお客様は、所有されている太陽光発電所に影響を与える花粉が落ち着いたタイミングで実施されることをオススメします。が!「まだ1度も太陽光パネルを洗浄したことがない」「もう2年以上パネル洗浄していない」という場合は「汚れている時が、洗い時です!」
なんだか当たり前の回答になってしまいましたが、太陽光パネルの汚れが気になったらSAPへお気軽にご相談ください!